視覚障害の三大疾病

日本における視覚障害の主な三大原因疾患は次のとおりです。

  1. 緑内障
  2. 糖尿病網膜症
  3. 黄斑変性症(加齢黄斑変性を含む)

これらは、現代日本において視覚障害を引き起こす主な要因とされています。緑内障は特に中高年に多く見られ、糖尿病網膜症は生活習慣病の増加とともに患者数が増えています。加齢黄斑変性は高齢化社会に伴い患者が増加傾向にあります。

過去50年の推移

過去50年で視覚障害の原因疾患の構成は大きく変化しました。1970年代には、白内障や網膜剥離などが視覚障害の主な原因でしたが、医療技術の進歩により白内障手術が一般的となり、失明率は大幅に減少しました。

1970年代以前

1970年代以前、日本において視覚障害の主な原因は、感染症(トラコーマや角膜感染症など)と外傷が大きな割合を占めていました。医療技術がまだ発展途上だったため、予防や治療が難しく、失明に至るケースが多かったとされています。

1980年代

1980年代に入ると、感染症による失明は減少し、代わって緑内障、糖尿病網膜症、網膜色素変性症が主要な視覚障害原因として認識されるようになりました。この三つは「視覚障害三大疾病」と呼ばれ、特に緑内障と糖尿病網膜症は生活習慣病や高齢化との関連で注目されました。

1990年代

1990年代には医療技術の進歩によって感染症や外傷による失明はさらに減少し、視覚障害三大疾病が視覚障害の中心となりました。特に糖尿病網膜症の増加が社会問題化し、糖尿病患者への定期的な眼科受診の重要性が広く知られるようになりました。

2000年代

2000年代に入ると、高齢化社会の進展に伴い、加齢黄斑変性症が新たに重要な視覚障害原因として注目されるようになりました。ただし、緑内障、糖尿病網膜症、網膜色素変性症の三大疾病は依然として大きな割合を占めています。

外部リンク:中外製薬「見えるをいつまでも.jp」

URL:https://mieruwoitsumademo.jp/

によると、特に緑内障は「中途失明原因の第1位」とされています。

2010年代~現在

2010年代以降、緑内障、糖尿病網膜症、網膜色素変性症に加え、加齢黄斑変性症が四大疾患として扱われることも増えています。ただし、視覚障害三大疾病という用語自体は現在も緑内障、糖尿病網膜症、網膜色素変性症を指して使われています。岡山大学の

外部リンク:視覚障害の原因疾患の全国調査

URL:https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id1082.html

によると、緑内障と糖尿病網膜症の割合は依然高く、視覚障害の主な要因となっています。

【参考】

リンク:岡山大学

URL:https://www.okayama-u.ac.jp/

リンク:高齢者のQOLを守るための眼科診療と治療 | 国立長寿医療研究センター

URL:https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/letter/088.html

リンク:メノコト365 byわかさ生活 - すべての人の目の健康を支えるWebマガジン

URL:https://menokoto365.jp/

リンク:見えるをいつまでも.jp - 中外製薬

URL:https://mieruwoitsumademo.jp/